ゴジラ キングオブモンスターズ 感想
オススメ度:怪獣映画ファンは必見
ファンじゃない人はスクリーンで見ないと魅力半減
きました!ゴジラ最新作
まず、前置き
ゴジラの歴史は60年以上あり、その間さまざまなアプローチで沢山の作品がつくられてますが
1作目のゴジラが最高傑作です
おそらくゴジラファンにどの作品が1番かを尋ねたら1作目をはずす人はいないと思います
懐古もリスペクトも抜きにして、現在となっては多くの人が生まれる前に製作された白黒映画なのに1番面白く、バランスが完璧なんです
言い回しがややこしくなりますが、1作目のゴジラこそゴジラ映画のゴジラであり長年様々な映画人が挑み今もなお王者でありつづけるため
毎回ゴジラ対人類、ゴジラ対敵怪獣とは別に1作目対最新作の対決も楽しみなんです
今度のゴジラはハリウッドの大型バジェット「モンスターバース」の3本目
アベンジャーズのMCUの成功から世界観を共有した作品を繋げていく方式です
モスラ、ラドンはもともと単体作品の主役でしたから、アベンジャーズより相当前にゴジラ映画にアッセンブルしてたともいえますね
前置き長くなっちゃいましたが
今作は怪獣の登場シーンは全て最高です
特に演出、音楽に関してはこれ以上ない素晴らしい仕上がりです
ラドン、モスラ、キングギドラのデザインもオリジナルにリスペクトがあってとてもよいです
最近見た探偵ピカチュウと同じで日本的デザインを否定されてない感じがとてもありがたいです
この世界のガイガンやジェットジャガーが見たくてたまりません!
その上で最新技術とお金を惜しみなく使った怪獣プロレスが見れるんですからもう幸せです
展開も過去作品のエッセンスを随所に上手く取り込み間違いなくゴジラ映画を見てる感に大満足でした
あと、個人的に
と宮崎駿を感じるシーンが多数ありました
そういや、今年のヒーロー映画のアクアマンにも崖の上のポニョっぽいシーンがあったなぁ
あと、17体いるぜ!とかロビンマスク対アリゲーター戦っぽい演出もあり、キン肉マンの影響も←これは考え過ぎ
※以下、ネタバレ
怪獣シーンは文句なしなんですが、問題は人類シーンなんです
怪獣映画のもっとも難しいところは、ただ巨大な怪獣大暴れではストーリーがありませんから、ドラマ部分を担う人間とどう絡ませるかなんです
今作は今までの作品群のなかでは間違いなく良い方なんです
それでも不満点はここに集中します
まず、モナークという組織
研究機関の割には資金豊富で国境を越えて権限をもち巨大な組織なのにセキュリティが弱過ぎる
あと、物語の中心となる家族の話しがイマイチなんですよね
巨大な怪獣との対比で普遍的でスケールの小さな家族の話しを選択するのは間違いなく正解なんですが
父、母、娘の3人とも掘り下げ不足で心情にあまり乗れないんです
とくに母は何がしたかったのかちょっとよくわかりません
家族再生の話しにもならずオチなし感もあります
モナークの研究者たちのアンサンブルはよかったんですけど、個人的にはもっと変人揃いでも良かったとおもいます、特に芹沢博士にはもっとゴジラLOVEを押し出して欲しかった
あと、主人公補正が強すぎて死んじゃうキャラはバタバタ退場するのに
3人家族は普通死んじゃう状況で生きてるんかーい!が、生きててよかった!を若干上回ります
とまあ、人類パート不満点はありますが、怪獣パートの時間が多めなのでワリを食ったのかもしれませんね
次回作はキングコングとの対決ですが、ゴジラもコングも人類の味方な感じでなので
ゴジラがヒールに転向するのか?
それとも、最初は揉めるけどギドラ復活でゴジラとコング熱い共闘するテンプレなのか!?
楽しみです
映画 名探偵ピカチュウ 感想
オススメ度:ポケモンファン100%
そうじゃない人も普通に面白い
なるほどそうきたかという感じ
ポケモンを実写化するにあたって絶対に障壁となるのが、映画化に合わせた改変になります。
どんなつくりかたしても「こんなのポケモンじゃない」と言われちゃうと思います
その点、名探偵ピカチュウはゲームの段階でポケモンの世界観をもった推理探偵ものなので、原作の時点でちょっと違う感じなので違和感が少ない上シナリオもRPGより映画向きです
ポケモンの造形もあまりリアルよりじゃなく、世界観もややファンタジーのバランス
生々しい生物感とぬいぐるみが動いてるテッド感の中間くらいで、ポケモン実写化においてベストなバランスでした
なによりこの映画は、ピカチュウがちゃんとカワイイ!というだけで大成功ではないかと思います
※以下、ネタバレ
世界観はファンタジーよりでありながらテーマは普遍的
探偵バディもののシナリオはいたってシンプルで
主人公の父子の関係を中心に悪役側の父子の関係を対比として、スケールをあまり大きくしないのもベストな感じでした
最初にポケモンの世界をさらりと説明したり、鳥系のリアル世界と親和性の高いポケモンからじわじわと登場させるなど随所に気遣いと計算がみられます
ポケモンが実際にいたらいいながここにある素晴らしい作品です
映画としてどうかという部分では、手堅い作りのため、容易に父親の所在は読めてしまったり、実はこうでしたのシナリオ上のギミックもありがち
まあ、ファミリー向け映画で奇をてらって失敗するよりマシですけどね
でも、主人公が大ピンチのパターンで高いところから落ちそうが崖とビルで2回あり、切り抜けかたも同じ感じ
悪役が結果的に何がしたかったのかよくわからない
後半のアクションの決着にもポケモンならではの要素や主人公ならではの要素が大してからんでいないなど
悪いところもあるあるなんですよね
ローライフ 感想
オススメ度:暴力描写(グロめ)が平気な人にはオススメ
低予算でつくられた映画でタランティーノも絶賛したとかウワサの作品です
冒頭はホントにB級な感じで隙だらけなんですが、先の読めない展開に引き込まれていくうちしっかりと物語は収束していきます
登場人物にまっとうな人はひとりもいないのにお話しは正統派ですごくいいです
明確な主人公はおらず
まず大悪党のテディ
テディの用心棒モンステロ
モンステロの妻
モンステロの妻の母
テディの会計士
刑務所あがりの会計士の親友
この6人の群像劇なんですが恐ろしく狭い世界の話なのでわかりやすいうえに時系列をいじって同時刻を別人物の視点で繰り返すので観客には何が起こっているのか明確です
それで現状起きていることやそれぞれの立場はきっちり把握させながらも、次に起きることは推測できないという非常によくできた展開
また、登場人物は全員ダメ人間でアウトな行為をやらかすんですが、ギリギリ良心があったりと人間らしいんですよね
※以下、ネタバレ
低予算映画では非常によくできているんですけど
悪役のテディがあんまり強そうじゃないのと、移民局の警官は全員敵なのかアイツだけなのかハッキリしてほしかったのと
やっぱりクライマックスが淡々としてたかなぁという感じです
タランティーノ作品と似ているせいで比べちゃうとタランティーノにはヒリヒリする膠着状態の溜めからの事が起きたら大惨事という十八番があるんですけど、今作はそういうメリハリがないんですよね
とくにモンステロの暴力行為は2回ほど省略されるので、発動したらさぞかし陰惨なんだろうと期待してたら頭をグシャグシャ潰すだけでしたからね(十分かもしれない)
その代わり物語の終わりかたはタランティーノよりキレイにまとまるので決してダメじゃないんですけど
覆面の用心棒モンステロと刑務所から出所したてのお人好しの2人はとても魅力的なキャラクターです
クズだけど憎めないところがあり、一握りの良心で正義に転ぶラストはとても感動しました
仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER 感想
オススメ度:ライダーファンは必見
平成も令和になるので、平成ライダーも総決算
普通の映画やエンドゲームと比べちゃうといけませんが、ここ近年のライダー映画の中ではバツグンに面白いです
この映画もクリアしないといけないことがありまして
・現行のジオウと前のビルドとの共闘
・平成ライダー20周年の大集合
さらにライダー映画のお客を大きくわけると
・ちびっこ
・その保護者
・特撮ファン
やらなきゃいけないことをクリアしつつ多様な観客を満足させなきゃいけませんから結構ライダー映画は難しいんです
アベンジャーズと違うのは、各作品のつながりはユルいことと
タイムスリップ、パラレルワールドはほぼ毎回のことで新鮮味はないことです
さらに今作はメタ構造までぶち込まれるので相当難解な設定となります
これもありがち展開ですが、冒頭から主人公たちがよくわからない状況に陥り、観客も訳がわからないまま始まるパターンです
そして最後までよくわからないのがお約束です
しかしながら、前作の平成ジェネレーションFINALでは設定を一生懸命説明しようとしてモタモタしたあげく説明できてない感じでしたが、
今回のFOREVERではジオウや電王の設定とビルドの後半の展開を引用しつつ説明は最低限に抑えられていてよかったです
結局説明したところで辻褄はあわないのでそれは「なんか不思議なこと」でさっさと片付けるのは大いに賛成です
あとコレは個人的な意見なんですが、子役がでるライダー映画は駄作が多いというのもありまして
子ども向けだからと安易に子どもをストーリーに組み込むとかえって子どもの観客はノレないというのがあります
実は子どもたちは大人以上にヒーローに投影してみてるので、劇中に等身大の子どもがでると投影先がぼやけて集中できなくなり劇場内で飽きだす傾向にあります
今回はストーリー上のギミックとして機能していますし、親目線ではグッときますので子役の登場はプラスになっています
ストーリー序盤は状況不明、子役登場とダメな予感がガンガンなんですが、後半にかけて徐々に上がり
平成ライダーの締めくくりにふさわしい作品です
※以下、ネタバレ
電王の登場から作品のトーンが変わります、どんどん勢い任せでテンポがあがって楽しいです
佐藤健の登場はファンサービスとしては満点ですがストーリー的には蛇足です
よかった点はシンゴ君がお兄ちゃんらしく振舞うところ
気になる点は、ワタル君が公園にころがるグリスを放置して帰宅した違和感
あと、敵役の演技が存在感あってよかったです
いつものことですが、敵の最終目的と計画がどこまで予定通りなのかサッパリでした
でも、敵キャラが長々野望を演説して、結果何がしたいかわからないパターンよりはマシです
大集合もわりと頻繁に集合してるので特別感でるかなと思いきや、声をオリキャスで新録したり、アーカイブから引用したりと特撮ファンは大満足の出来でした
映画 若女将は小学生 感想
オススメ度:見た目を気にせず見るべき
小学生女子向けの漫画を原作としたアニメ映画です
オトナや男子はノーマークな人が多いと思いますが、この作品は名作です
作品のトーンは明るいまま、物凄く悲しい話しを展開する絶妙なバランス
大仰な泣かし演出なしの序盤から泣けてしまいます
登場人物も配置が絶妙で、キャラクターも作品のトーンが暗くなりずぎないようにしつつ、ガッツリ心をエグってきます
※以下、ネタバレ
原作ありだからしかたないんですけど、幽霊2人と鬼と死んだ両親の幻影とファンタジック部門のジャンルが多めだなと感じましたが
観客の子どもが飽きないよう次々とキャラ出しして興味の持続となっていました
冒頭から悲しみを抱えながらも、明るいトーンで湿っぽくならないようにしつつ、後半でそりゃ反則だよという展開で泣かせ演出全開となります(前半から泣いてましたけど)
主人公の物語としては完璧
ただ幽霊や鬼に関してはもう少し掘り下げるか思いきり省略があっても良かったかなと思います
アベンジャーズ エンドゲーム 感想
オススメ度:見ておくべき
エンドゲームという映画は、これ一本で評価するには難しい映画です
マーベル映画11年の総決算であり、ずっと見てきた人には最高!
いきなりこれ見た人は何コレ?な部分が多い作品だからです
ここまで続いたシリーズは前例がなく、しかも22本大きくハズレがないのはスゴイことです
ヒーロー映画の系譜やマーベルシリーズのオススメは後日にして、この1本に絞ります
この映画にはやらなきゃいけないことがあります
・前作インフニティーウォーの続き
・これまでのヒーロー大集合
・21作品の句切りとしての最終回
さらに課題として
・予想を裏切る展開
・でも長年のファンが待ってるお約束
とまあ、ハードルが高いんです
それをまぁ見事にクリアするから初見時は感動より関心が上回りました
とにかくスゴイもの見た!って間違いなくなります
※以下、ネタバレ
まず、仕掛けとしてビックリしたのは、前作の悪役サノスへの復讐をアッサリ済ますこと
やられたらやりかえすからの完全敗北、お見事としか言えません
その後はしばらく悪役不在で進行し、ファンサービス満載展開をてんこ盛りから、
悪役再登板からのアイアンマンとキャプテンアメリカの最終回を迎えます
3時間の映画ながら無駄のない展開で大満足
タイムスリップに関してのみ大雑把なのと、最終決戦は流石にキャラ多すぎて一体感不足だったのは目を瞑るとして
ヒーローとして最後を迎えるアイアンマンとヒーローを辞め一個人として生きるキャップの締めくくりはこれ以上ないですね
仮面ライダージオウ 12話 感想
ウォズとスウォルツがちょっとだけ手を組んだりとキャストの演技とキャラが立って楽しい回でした
せっかくのゲストのコウタとカイトはいなくても問題ない導き役でそれぞれ控えめな感じ
ただ、不安的中でツッコミどころ満載
タイムトラベルをしたソウゴをツクヨミがタイムジャッカーと同じ行為だ!と咎めるけど、お前らもそうじゃん?
ヘルヘイムにガイムライドウォッチ送ったけど、送らずに先にアナザーガイム倒してもカイト達と一緒にゲイツも帰還できたんじゃ?
あと2013年にいって同時に撃破する必要性は?
やっぱり、わかりづらい
大人はまあなんとなくでいいかとなりますが、案の定ウチの次男がどういうこと?って言ってました
子ども向けを理由に肝心の子どもをないがしろにする悪例ですね
不思議なことは不思議なことでわりきって説明する必要はありませんが、ある程度は筋書きを整理しないといけないなぁと思います